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■横須賀まつり〜新楫としけのはな
■新楫
横須賀まつりを見ると、腰に多くのタオルを提げた楫取り(楫方)を見かけることがあります.これは
新楫(しんかじ)
と呼ばれ,その年に初めて楫取りとなった楫取り1年生です.
色とりどりの化粧帯を巻く楫取りの中でも一際目立つ存在でしょう.
難関を越え新しく楫取りに選ばれたお祝いとして贈られた手拭い(タオル)を腰の周りに飾り付けて祭りに参加します.
この腰に手拭いをつけるのは,横須賀に限った事ではなく、名古屋市緑区の鳴海と有松、そして常滑市大野や西之口でも見られます.ただし、これらの地区は楫方全員が付けており、新楫に限定されているのは横須賀のみかと思われます.
腰に巻かれたタオル
身につけられない分は輪懸の上に
■しけのはな
しけのはな(本町組)
左右均等でない楫棒
新楫を経て一人前になった楫取りの次の目標は、憧れの
しけのはな
です.口には出さないまでも皆が目標にするのが
しけのはな
.
その
しけのはな
とは,山車を正面から見て左側の梶棒の1番外側を担当するポジションをいいます.
楫取りに必要なのは体力と根性だそうですが、、この
しけのはな
は,ひときわ根性が必要だそうです.
なぜ
しけのはな
が?といい理由ですが,横須賀の町は別項で述べた通り尾張徳川家の別邸に付随して碁盤割りで町造りされています.
現在でも山車巡行ルートは碁盤割り内で、旧来と変わらない狭い道筋も多く,当然山車が方向を変える辻も決して広くありません.
そして祭り一番の見所(楫取りから言うと見せ所)である「大どんてん」の行われる同盟書林脇の通称「どんてん場」,どんてんさせるには決して広いとは言えない場所です.山車の前方を担ぎ上げて回転させるわけですから,危険この上ないことになります.
ここで
左前
がキーポイントになってきます.どんてんの際に山車は常に時計回り(右回り)で回転します.そのため,左前の楫が一番先に道角に近づく事になり,家や電柱に挟まれる危険性が一番高い訳です.
その危険なポジションをつとめることが男の誇りに繋がるのでしょう.
また,
山車の梶棒は左前が長く
なるように山車に取り付けられているため,余計危険性が高くなります.(左前が無事クリア出来れば右は余裕で通れる道理)
四方の角を家に囲まれていたこのどんてん場も,最近では家が取り壊され広くなってしまい,かつての面影はありません.電柱を避け,軒に注意して精一杯どんてんする様は,スリル満点で楽しいモノでした.近頃の挟まれる危険性の少なくなったどんてんを,しけのはなの皆さんははたしてどう思っている事でしょう.
このような
しけのはな
ですが,残念ながら望んでも誰でもがなれる訳ではありません.もちろん楽(お囃子)の稽古は一生懸命努めなければなりませんが,最後の選択基準として根性・体格が必要となってくるのです.また,担ぎ上げるとき肩の高さが揃わないといけないという前提条件も必要となります.
*
ちなみに
しけ
とは左のことで左側のはなだからしけのはな,右は
つけ
といいます.
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